創業90年記念日 90年に想いを馳せる

昭和7年(1932年)5月7日 当社の前身 中江商店の創業日です。

今日はその90年目の日になります。昨年の暮に竣工式で内外に向けお祝いをさせていただいたばかりなので 90周年記念日ですが、今回は社内で簡単にお祝いと催しをさせていただきました。


何をしようか色々考えてみたのですが、創業当時の事を今いるスタッフに聞いてもらうのも良いかもしれないなと思い、叔父である古部さんと 清さんにお願いすると快く引き受けて下さいました。

父が居なくなり 母が認知症になって もう昔の話が聞けないようになると 不思議ともっと元気なうちに聞いておけばよかった!となるものです。「親孝行したい時には親は無し」とはよく言ったものですね。まさにそれと同じ感覚です。


1932年の時代背景はどうだったんだろうと調べてみると僕なりには2点大きなポイントがあるように思いました。勝手な想像なので実際とは大きな違いがあると思います。

1点目は 国鉄 印南駅開業が1930年。創業の2年前です。
これは遡ること170年前 1760年に英国・アイルランドでの産業革命が起こり 蒸気機関車が発明され 日本ではその百年後に 1872年 品川横浜間の 鉄道開業。その60年後 1930年ようやくこの地域にも鉄道が敷かれ 印南駅開業となりました。当時はこの地域はまだ船での輸送が中心で 一時的に紀勢本線の終点になった印南駅から印南港まではとても賑わったようでした。新地と言われた その中心地に家を建て小売業を始めたということです。

2点目は戦争。
第一次世界大戦(1914年〜1918年)時には本土が戦地圏外で輸出が急増して大戦景気で湧く日本だったが 戦争が終わると 戦後恐慌となり(1920年3月に起こった戦後恐慌は、第一次世界大戦からの過剰生産が原因である。 日本経済は、戦後なおも好景気が続いていたが、ここにいたってヨーロッパ列強が生産市場に完全復帰し、日本の輸出が一転不振となって余剰生産物が大量に発生、株価が半分から3分の1に大暴落した。)合わせて 世界恐慌(1920年代のアメリカ経済の好況の中で進んだ株式投資ブームの加熱などの状況。 1929年、その反動として起こった株価暴落が世界恐慌の引き金)が起き 1931年 満州事変(南満州鉄道爆破事件をきっかけに日本の関東軍と中国が激突した事件)や 1933年の国連脱退(満州事変に際し、国際連盟はリットン調査団を現地に派遣、その報告書は32年10月公表された。内容は日本に対し妥協的なものであったが、日本の軍事行動を正当と認めず、また満州国が傀儡国家であることを事実上認めるものであった。そのため日本側の強い反発を招き、国内でも陸軍や右翼を中心に連盟脱退論がおこり、財界の一部もこれに同調 )その後 軍人出身の方ばかりが内閣総理大臣となり日本は第二次世界大戦に向かっていった。

この2点が時代背景として大きなポイントだったように思う。もちろんこのタイミングで祖父が結婚し新居を構えるという事で物品販売業を始めたという事だと思います。

その30年後 1962年に僕が生まれ この頃は 三種の神器と言われた 冷蔵庫・テレビ・洗濯機が普及し経済が右肩上がりで日本が豊かになる時代だったと思います。

その30年後 1992年頃には バブル経済が崩壊、地価も下落した。 価格破壊が一般化し、デフレが起こる。 いわゆる失われた10年。 経済の停滞(実質経済成長率は1990年 - 2000年の10年間で平均1.5%)が続いた。

90年のうち ほぼ60年は実際に経験しているので(60歳なので)感じるのですが、90年といって日々緩やかに変化してるように感じますが 実際はあっという間で日々激変してるんだろうな という 僕自身はそんな事を感じた 創業90年でした。


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