「教えない教え」

土曜日、全体ミーティング お疲れさまでした。

普段 なかなかやらない OFF-JT 勉強会やっていただきました。メニューも教わるだけではなく自分で実際にお買い物をする という気づきを得れるメニューになってたのが とてもいいなと思いました。この「教わるんじゃない気づき」というのが大事という話です。

また例によって 弓の話になります。

タイトルを付けるとしたら「教えない教え」です。

これは大学卒業して10年位経過してようやく気づいたことです。

うちの部は 日置流印西派という流派で 宗家の先生が 浦上栄先生

この先生はとても良く中る先生だったそうです。よく現役の時にエピソードを聞きました。

明治15年生まれ 僕が大学に入る10年前くらいには亡くなられている方で 僕たちが教わった監督の師匠・先生です。

僕たちが教わった監督は その浦上先生に付いていた当時 いい道具やいい着物を持っていたので良くあちこちに連れて行ってくれたようです。

その先生は僕らが教わった杉田監督にどういう事を教えたかというと「杉田さん伸びるんですよ」「伸びてれば良いんですよ」と教わったそうです。
俺は受け売りなんだと言って当時の学生たちにも「伸びろ」としか教えない。

中ると「今のはよく伸びてた」
外すと「今のは伸びが止まった」
というふうに言うわけです。

先輩たちは技術的なことを色々指導するんですが監督は「伸びること」これしか言わない。当時は面白い人だな。もっと他に教えることあるだろうに。

逆に細かい技術的なことには拘らない無頓着なお爺さんくらいにしか思ってませんでした。

それが卒業して何年か経過して あの教え方は 肝心なことは自分自身で気づけるように導く教え方なんだな ということが解った。「伸びるんですよ」 と言われ続けると じゃー どうすれば伸びれるようになるんだろう???と考えるようになります。

非常に考え抜かれた 肝心なことは何一つ教えずに 重要なことを自分で気づける シンプルな教え方だと気づきました。

受け売りなので 浦上先生が偉かったんだと思いますが

卒業して10年後に「杉田監督は肝心なことは何一つ教えなかったな」と後輩と話したのを今でも覚えてます。

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